2012-08-01から1ヶ月間の記事一覧

模倣の経営学〜偉大なる会社はマネから生まれる〜、井上達彦、日経BP社、p.272、\1890

ヤマト運輸、スターバックス、セブン−イレブン、トヨタ自動車、グラミン銀行などの成功の原点が、既存のビジネスモデルの模倣にあったことを紹介した書。模倣からイノベーションにつなげるための作法と心得を論じる。筆者が強調するのが、製品ではなく仕組み…

渋沢栄一〈1〉算盤篇、鹿島茂、文藝春秋、p.477、\2100

日本の資本主義の基礎を築いた渋沢栄一の評伝。上下で1000ページに迫る大著である。渋沢栄一については学生時代に城山三郎の「雄気堂々」を読んで以来なので実に久しぶり。「雄気堂々」で記憶に残っているのは、水戸の豪農出身、一橋(徳川)慶喜に仕官した…

重力とは何か〜アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る〜、大栗博司、幻冬舎新書、p.289、\924

相対論や量子論、超弦理論(超ひも理論)を分かりやすく説いた啓蒙書として、書評などで取り上げられることが多い書。アインシュタインの相対論にはじまる過去100年間の研究の発展をたどり、最新の重力理論の描く宇宙論を論じている。宇宙の謎に迫る洒脱な書…

直観を科学する〜その見えざるメカニズム〜、デヴィッド・G. マイヤーズ、岡本浩一・訳、麗澤大学出版会、p.399、\3990

身近な事例や研究成果、学術的な実験を挙げて、直感とは何か、直感の大切さ、直感に頼る危険性などを論じた社会心理学の啓蒙書。本文で350ページほどの大著だが、優れたエンタテインメントに仕上がっており楽しく読み通せる。まとまった時間がとれる夏休みに…

ソーシャルリスク〜ビジネスで失敗しない31のルール〜、小林直樹、日経BP社、p.224、\1470

企業はどのようにソーシャル・メディアを利用・活用すべきか、炎上した場合はどう対応すればいいのかなどを紹介した書。帯に「ネット護身術」とあるが、時宜にかなった内容といえる。企業の管理部門だけではなく、ソーシャルメディア時代に生きる社会人全般…

英国大使の御庭番〜傷ついた日本を桜で癒したい!〜、濱野義弘、光文社、p.244、\1365

25年にわたって英国大使館の専属庭師を務めた著者の手記。著者が英国大使館に住み込みで働きだしたのが25歳のとき。読売新聞の三行広告を見て転職を決意する。経費削減で退職する50歳までの大使館人生を写真を交えて綴る。具体的には結婚、子育て、大使夫妻…

全身がん政治家、与謝野馨、文藝春秋、p.254、\1470

壮絶なガン闘病記である。筆者は与謝野鉄幹・晶子夫妻の孫で政治家の与謝野馨。初めてガンを告知されたのが39歳。悪性リンパ腫だった。それ以降、73歳の現在までに四つの異時性多重ガン(治療後に別のガンになること)と二度の再発に見舞われ、現在も再発ガ…