2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧
読後感のよろしくない書。筆者の緒方重威は,公安調査庁長官を経て高等検察庁幹事長にまで上りつめながら,朝鮮総連本部ビルの土地・建物の所有権移転に関し詐欺罪で訴えられた。2009年7月16日に東京地裁で懲役2年10月,執行猶予5年の有罪判決を受けた。その…
経済危機の仕組みを「アニマルスピリット(血気とか野心的意欲と訳される)」という切り口から解き明かす経済書。サブプライム問題に端を発する今回の経済危機を受けて出版されたもの。翻訳臭さが残るものの,さほど読みづらくない専門書に仕上がっている。…
コンサルタントという肩書きの著者にありがちな書。要するに「日本独自の強みを生かして世界に進出せよ」というのが主旨。これまで繰り返されてきた議論を,「ガラパゴス」という流行語をスパイスニスにしながら蒸し返している。残念ながら,この手の産業論…
8CPUコアのPOWER7を米IBMがHOT CHIPSで発表b。HOT CHIPSとは懐かしい。Microprocessor Forumなきあと,唯一のMPU関連の学会。CPUコアの性能は32GFLOPS。1チップで256GFLOPSだが,正直ぴんと来ない。1PFLOPSのスパコンに搭載されるという。 Each core has a r…
現代社会と比べながら読むと多くの発見がある書。知られざる江戸時代の世相を教えてくれる。本書が扱う18世紀というと,江戸幕府が成立してから100年。元禄など成熟社会の象徴とも言える時代だが,実は相次ぐ地震や富士山の噴火,飢饉,火災に見舞われている…
戦後の社会保障政策を斬新な切り口で分析した書。矛盾だらけの福祉政策を生んだ原因を,日本の雇用構造や政治的な裁量と関連づけて論じている。非常に出来がいい。今年最大の発見と言える。トップダウンの論理構成なのでとても読みやすい。政治の夏になって…