2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧
身近な病気「カゼ」について、微に入り細を穿って解説した書。サイエンスライターである著者が、カゼとは何か、かかったらどうしたらいいのか、かからないための工夫、カゼ薬や民間療法の効果について、最新の研究や研究者への取材を交え紹介する。すごい驚…
勲章について、制度創設の経緯や歴史、制度の中身、人選の方法、製造現場、売買の実態などについて詳説した書。新聞に叙勲の記事が出ていても読み飛ばしていたが、毎年春と秋に約4000人が勲章を授与されているという。そんなに多いとは、ちょっと驚きである…
メインタイトルからはハッキリ分からないが、モノがあふれる時代に企業が生き残るためのマーケティング法を説いた書。実は原題「Differentiate or Die」が内容をよく表している。失敗とは言えないが、邦題には一考の余地があったと思う。差別化は企業が常に…
原子力、オリンピック招致、事業仕分け、選挙、道路建設、捕鯨問題などを切り口に、世論はどのように形成されていったのか、民意とは何かを追った書。巨額の広告宣伝費、誘導的な世論調査、営利的な非営利団体を切り口に関係者を取材して実態に迫っている。…
人間の心の動きを、生物の進化に基づいて考える「進化心理学」の入門書。進化心理学は1990年代から注目され始め、心の動きが形成された経緯を進化論に基づいて解釈する学問である。例えば、壁の汚れを幽霊だと間違える、怒りの感情を損と知りながら爆発させ…
ウォール街で現在起こっているデモを予言するような内容を含んだ良書。一部の富裕層に富が偏在し、国家の経済成長を支える中間層が喪失しかねない米国の状況に警鐘を鳴らすと同時に、明快な処方箋を書いている。筆者はクリントン時代の労働長官など民主党政…
タイトルと内容が異なっている書。タイトルの引かれて購入すると、評者のように期待はずれに終わるかもしれない。江戸時代についての蘊蓄話が本書の中心である。時代劇の時代考証はめちゃくちゃといった話が次々に登場する。エンタテイメントとしては悪くな…
死のテレビ実験〜人はそこまで服従するのか〜、クリストフ・ニック著、ミシェル・エルチャニノフ著、高野優・訳、河出書房新社、p.309、¥2100 テレビ番組を模して2009年に行われた心理学実験(服従実験)の詳細を紹介した書。人間が権威に弱いことと、テレ…