サバイバル時代の海外旅行術,高城剛,光文社新書,p.192,¥756

minami_chaka2009-09-06

 フューチャー・パイレーツ代表取締役というよりも,いまや沢尻エリカのダンナといったイメージが強い高城剛の旅行ノウハウ本。ガイドブックの選び方/読み方,荷物のパッキング法,便利グッズ,ネットや地図の活用法など実践的な情報が盛りだくさん。得体の知れない高城のイメージが変わるかもしれない。少なくとも旅行好きの評者にとって楽しく読めた。
 著者が強く主張するのは,日本の旅行ガイドブックの駄目さ。広告スポンサーがついている結果,旅行者が本当に必要とする情報が載っていないと嘆く。そもそも行ったことがない場所について,ライターが執筆しているケースもあると指摘する。高城が拠点を置くスペイン バルセロナを例に,具体的にガイドブックの役立たずぶりを暴いている。パエリアはそもそも昼の食べ物で夜に出す店は観光客目当て,スペインの時間感覚では昼イチが16時とか17時を意味するなど,なかなか面白い。