日本語は天才である,柳瀬尚紀,新潮社,p.222,\1400
本書の著者は,J・ジョイスの「フィネガンズ・ウェイク」,R・ダールの「チョコレート工場の秘密」などの翻訳を手がけた英文学者。日本の奥深さを書き連ねている。
朝日新聞などの書評に取り上げられたせいか,なぜか入手が困難だった(あるオンライン書店では予約をキャンセルされた)。確かに,「へ〜っ」という内容も多くなかなか興味深い内容である。翻訳時の体験を交え,古今の書籍を縦横無尽に引きながら日本語の懐の深さを縦横に語っている。日本語が嫌いな人が好きになれる類の本ではないが,好きな人がもっと好きになる本だろう。